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「楽しむ」ということ

だいたい20年くらい前の春、
身体が潰されそうなほどの夢と期待を背負って
1人の少女が東京へ飛び立った
憧れの美大の門をくぐるその新入生は、
10年後には新鋭の映像作家として注目を浴び始め、
さらに10年後には大きな映画祭で賞を獲るんだろうと思った

そう思って颯爽とキャンバスに入ったその新入生は
10年後ボーさんと結婚し、身なりに時間をかける余裕もなくボサボサの頭で
近くの公園で子どもを追いかけながら、冷めた弁当を食べていた
SNSでは同窓生が世界に向かって活躍している記事を何個もみた
わたしがかつて思い描いた赤い絨毯に足を踏み入れそうな人の投稿を見て、涙が出た
わたしはというと、寺という特殊で閉鎖された空間の中へ入ったことが息苦しく
小さな我が子に振り回され
自分というものを無くしていた

さらに10年後、わたしは自分の得意分野であるデザインのスキルを生かし
お寺のイベントのチラシや時報のデザインをしている
わたしは自分の苦手分野となると全く使い物にならないくらい、
人並み以下に何もできず、不器用で人に合わせることもできないが
得意分野となれば、超人並みにパワーを発揮できるような気がする
このwebsiteだって、わたしの自信作の一つであり
このような形で自分の技術を表現できる機会を得られたこと、
それはお寺に感謝すべきことである

お寺というのは実は自由な場所なのではないか
もちろん全てを受け入れてもらえるとは思わないが
わたしにしかできないことを、楽しみながら
この場所でそれを生かしていければいいなと考えられるようになった

自分の与えられたものを生かすも殺すも、
実は自分次第なんじゃないかなと思う
どう捉えるかは、自分次第で、何ようにも変えられる

あの頃だって、冷めた弁当の中にも、楽しみを見つけられたかもしれない
これ冷めた方がうまいな!っていうおかずがあったかもしれないよ
SNSの画面を見るより、わけのわからん事をめちゃくちゃ全力でやってる子供の姿を見た方が楽しかったかもしれないよ
自分で勝手にその機会を消していただけだ

今のわたしは、どんな場所でも、どんな時でも
「楽しむこと」を忘れないよう
日々を生きることの方が断然面白いなって、ようやく、ボチボチ、自分の中に落ちてきている

この場所から皆さんの楽しい何かにつながるようなことを
新しい視点を持って、発信していければと考えています

南無阿弥陀仏
post by エリコ

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